犬服は見た目の可愛さだけでなく、防寒や防汚、紫外線対策など、あらゆるケースで愛犬の健康や快適さを守る役割もあります。
しかし、その一方でちょっとした工夫不足や思わぬ状況が原因でトラブルに発展するケースも。
この記事では、犬服を着用中に起こるありがちなトラブル例とその回避法を詳しく解説していきます。
1. 散歩中やドッグランでの引っかかりリスク
普段の散歩コースや屋外ドッグランには、破損したフェンスから飛び出した金属や枝、突起物などの「服が引っかかりやすいポイント」が意外と多くありますよね。
障害物に引っかかってしまうと、転倒したり擦りむいてしまうなどのケガにつながるほか、服そのものの破損にもつながるため、十分に気を付けなければなりません。
気を付けたいポイント
- 引っかかりやすいフードなどの装飾品が付いていない服を選ぶ
- オーバーサイズだと巻き込みやすいため、身体にフィットしたサイズを選ぶ
- 障害物がなるべくないコースを選ぶ
- 伸縮リードは周囲の安全性を確認して適切な範囲で使用する

状況に合わせた服選びはとても大切です。
普段の散歩着には、動きやすいシンプルな服を選んであげましょう。
2. ボタンやリボンなどの誤飲リスク
飾りボタンやリボンなどの装飾がついている犬服は、見た目はとても可愛いですが、犬にとってはおもちゃや食べ物と勘違いしやすいパーツでもあり、誤飲してしまう例は少なくありません。
特に好奇心旺盛な子犬や、なんでも口に入れてしまうタイプの子は要注意です。
気を付けたいポイント
- 好奇心旺盛な子は、飾りパーツがない服を選ぶ
- 定期的にパーツが取れかかっていないか確認する



我が家の愛犬(下の子)は天性のいたずらっ子なので、装飾品が付いた服は避けています。
「装飾品=悪」ではなく、愛犬の性格や耐久性を考慮して、適切に使用することが大切です。
3. 服の締めつけによる圧迫感のリスク
「この服少し小さいけど、まぁ着れるからいいか」と思って無理に着せてしまうと、愛犬にとっては大きなストレスになるかもしれません。
フィット感も大切ですが、犬服は人間の洋服以上に「余裕」が大切です。
胸や首周りがきつすぎると胸が圧迫されたり、肩や袖周りがきつすぎると締めつけによる血行不良で不快感を覚えることがあります。
気を付けたいポイント
- 首や胸、袖周りに指2本分の余裕があるサイズを選ぶ
- いろんな動き(体制)をした時に、動きを妨げる部分がないかを確認する
- 着用後に被毛がペタンコになっていないか確認する
- 愛犬の様子を細かくチェックする



「ちょっと大きめの服」よりも「ちょっと小さめの服」の方がトラブルのリスクは高くなります。
中間サイズになって迷ってしまった時は、「ちょっと大きめの服」を選びましょう。
4. 夏だけじゃない?熱中症リスク
犬は人間のように全身で汗をかくことができず、基本的には呼吸(パンティング)で身体の熱を逃がすため、人間よりも体温調節が苦手な生き物です。
「熱中症=夏」と思いがちですが、夏以外でも状況によっては注意が必要なのです。
冬物の厚手の服は防寒・保温性に優れていますが、日差しが強い日の散歩や室内・車内の暖房などによりオーバーヒート状態になることがあります。
気を付けたいポイント
- 暖房が効いている室内や車内では服を脱がせる
- 長時間散歩する場合は日陰を意識して歩く
- 夏以外でも水分補給は怠らない
- 愛犬の様子を細かくチェックする



「犬服=体温調節の補助」という意識で、気温や環境に応じて総合的に判断してあげると良いでしょう。
5. 化繊負けによる皮膚炎・アレルギーリスク
化学繊維は、皮膚が弱い子やアレルギー体質の子は特に注意したい素材です。
化学繊維が長時間肌に触れることで、体質によっては「化繊負け(赤みやかゆみ、皮膚炎など)」を引き起こすこともあります。
こう聞くと「化繊=良くないもの」という印象を受けてしまうかもしれませんが、犬服に限らず一般的に使われているものなので、過度に気にする必要はありません。
ただ、「体質を考慮する」「少しでも異変があるならやめる」のがベターです。
綿や麻などの天然繊維に対して、石油などの原料を用いて人工的に作った繊維が化学繊維です。
ポリエステルやナイロンなどの化学繊維は、耐久性や機能性に優れている反面、体質によっては肌への刺激になることがあります。
気を付けたいポイント
- 皮膚が弱い子は肌に優しい犬服(綿やオーガニック素材)を選ぶ
- 天然素材の服は1枚持っておくと安心
- 愛犬の皮膚の状態を定期的にチェックする



私は大人になってから化繊負けするようになりました。
私のように急に体質が変化することもあるので、愛犬のために日頃から皮膚のチェックも意識してみてください。
6. 夜間散歩での安全リスク
夜間の散歩では、昼間よりも周囲の視認性が低くなり、車や自転車から犬が見えにくくなることがあります。
住宅街では大通りよりも明かりが少ない場所も多く、「犬は人の目線よりも低い位置にいるので目に止まりにくい」というリスクがあります。
特に、黒系の色の服は、白系よりもはるかに視認性が悪いため、安全のための工夫が必要です。
気を付けたいポイント
- 夜間散歩では黒系の服を着せない(人も)
- 蛍光色や白系の服を着せる(人も)
- 反射テープが付いている服やリードを使う
- お散歩ライトを付ける



私も日常的に車の運転をしていますが、全身黒コーデだと本当に見えづらいんですよね…。
夜間散歩の時は、とにかく愛犬も自分も存在感満載の格好で行くと安全です。
まとめ|着用中の思わぬリスクと回避法
このように、犬服の着用中のリスクはあらゆる場面で想定されます。
そんな思わぬトラブルを回避するためにも、環境に応じて選ぶ服を適宜変える工夫が必要です。
そして、どんな状況でも愛犬の様子を一番に気にかけてあげることが大切です。
リスク | 回避法 |
---|---|
引っかかりリスク | 突起物がない服を選ぶ |
誤飲リスク | 装飾パーツがない服を選ぶ |
圧迫リスク | 指2本分の余裕のあるサイズを選ぶ |
熱中症リスク | 気温や環境に応じて対処する |
皮膚炎リスク | 体質を考慮して素材を選ぶ |
夜間の安全リスク | 白系の服や反射素材を選ぶ |



犬服選びは、季節や着用シーン、愛犬の体型・体質に適したものを心がけることで、愛犬の快適性や安全性につながります。