犬服ショップで返品・交換不可なお店が多いのはなぜ?

犬服を探していると、いろんなブランドでよく見かけるのが「お客様都合での返品・交換不可」の注意書き。
「ただえさえ、人よりサイズ選びが難しいのに返品できないなんて…」と不安に思う飼い主さんも多いはずです。

この記事では、犬服の特性や販売の実情を踏まえて、返品・交換不可にする理由を詳しく解説していきます。

「お客様都合」ってなに?

商品自体に問題はなく、以下のような個人的な理由を意味します。

  • サイズが合わなかった
  • イメージと違った
  • やっぱり必要なくなった
  • 間違えて注文した

はじめに|返品された犬服はどうなるの?

なんらかの理由で返品された犬服はどうなるのかは、ショップによっても対応は異なりますが下記のような扱いになります。

  • 衛生上の理由から廃棄
  • 訳アリ品として再販
  • バラした素材を回収して別用途に使う
  • 動物保護団体へ寄付

再販が難しいことから廃棄されるケースがほとんどです。
これは会社の利益損失だけでなく、資源の無駄使いやゴミ問題(環境破壊や資源の枯渇など)にもつながっています。

犬服の返品・交換不可が多い理由とは

理由1| 衛生に関わる商品として扱われるため

返品不可の一番の理由は「衛生に関わる商品」だからです。
犬服は、直接犬の皮膚や毛に触れるものであり、人の服でいうと「下着」ようにイメージすると分かりやすいです。

そのため、あくまで試着のみだとしても、抜け毛や匂いが必ずついてしまうため、衛生上の観点から返品・交換をNGとするお店が多いのです。
この衛生面での観点は、愛犬への安全性と他の購入者への配慮でもあります。

人で考えれば、一度誰かが履いた下着を買うのも嫌だし、それを着用なんてできないですよね…。

理由2|受注生産やオーダーメイド品の場合

犬は犬種や体型によるサイズ差が大きいことや在庫リスク、カスタマイズなどの理由から、受注生産やオーダーメイドを取り入れているブランドもあります。
カスタマイズ商品(名入れなど)やオーダーメイド商品は、返品=廃棄一択になってしまいます。

さらには、オーダーメイドを含む受注生産制のブランドは、大規模の企業ではないことが多いため、大量生産品と比べて返品による損失が大きいのです。

名前が入った服やその子専用のサイズの服は、訳アリ商品としての再販すらできないため、返品不可というのは合理的な経営判断なのです。

理由3|会社の損失を防ぐため

犬服は再販が難しいことからも、返品による経済的損失も大きな課題になります。
生産規模が小さければ小さいほど、材料費や人件費、配送コスト、廃棄費用などの負担が大きく、事業存続に影響が出る可能性もゼロではありません。

そのことからも、返品不可というルールを設けることで、顧客への安全性を約束することと、会社の経営事情を守っているのです。

購入側からすれば、「正直会社の損失まで気にしてない」というのがリアルな感情ではありますよね…。

理由4|ブランド価値や信頼性の維持のため

ただ商品を売るだけではなく、ブランドの権威性を守ることも重要であるため、ブランド戦略の一環として返品不可のルールを設けることもあります。

特に高級ブランドや流行りのブランドでは、SNSに写真を載せるだけの試着目的で購入→返品するケースや転売目的での購入なども問題になっています。
こうした利用方法を許容してしまうと、ブランド価値の低下や既存顧客との信頼関係が損なわれるリスクもあります。

不正利用の対策としても、返品不可は有効なルールなのです。

返品不可でも顧客の不安を減らすための企業努力

返品ができない代わりに、顧客の不安を減らすためのサービスを取り入れているブランドも増えています。

試着サービス

購入したい商品・サイズと同じサンプル品を一時的に貸し出し、試着ができるサービスです。
実際のサイズ感や素材感を確認してから正式な注文ができます。

サンプル品の送料の負担はあるものの、気に入らなくても少しの損失で済みます。

サイズ交換サービス

初回購入時限定の場合が多いですが、サイズ交換を受け付けているサービスがあります。
万が一サイズが合わなかった場合でも、サイズ交換ができるとなれば購入時のハードルが下がりますよね。

SNSやチャットの相談窓口サービス

SNSやショップのチャットで相談ができるサービスです。
メールでの問い合わせは面倒と感じる方も少なくなく、SNSやチャットであれば気軽に相談ができて◎

このように、返品不可だとしても少しでもお客さんに寄り添えるように努力しているブランドもあります。

返品トラブルを避けるために気を付けたいポイント

返品不可のショップでも、購入前にできる準備でトラブルは大幅に減らせます。

  • サイズ確認
    • 目安体重のみで判断せず、正確な採寸をする
    • ブランドや服によってサイズ設定が異なるので、サイズ表は必ずチェックする
    • 成長期の犬のオーダーメイドは納期に注意(届くまでに2~3か月かかることも)
  • 素材や服の仕様
    • 伸縮性や厚みによってサイズのゆとり幅を変える
    • 着せにくそうな服は避ける
  • ショップのサポートを活用
    • 迷った時はサイズの相談をする
    • 案内や注意書きをよく確認する
  • レビューやSNSを活用
    • ショップのレビューで感想をチェックする
    • SNSの写真で着用イメージやサイズ感をチェックする

サイズや素材をしっかりと選ぶことは、失敗のリスクを避けるだけでなく、愛犬の快適性にもつながります。

まとめ|犬服の返品不可が多い理由

犬服で返品不可のお店が多いのは、衛生面や経済面など複合的な理由によるものです。

「返品できないから怖い」「失敗したくない」と思うのは、ごく当たり前の感情ですよね。
しかし、返品不可だとしても、事前にサイズや素材、ブランドサポートなどを確認・活用することで、失敗の確立を下げることができます。

「返品不可=不親切」というわけでなく、愛犬への安全や品質を守るための合理的で前向きなルールと考えると納得できるかもしれません。

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