もう失敗しない!犬服サイズ選びの基本とコツ

犬服を購入するにあたり、一番悩みのタネとなるのが「サイズが合うかどうか」です。
特にオンライン販売のみのブランドで購入する場合は、商品の実物を見たり試着ができないので、余計に不安に思う方も多いと思います。

そこで、犬服作りに携わるプロ目線での”失敗しない”サイズ選びのポイントを詳しく解説していきます。

サイズ選びが重要な理由|快適さ=サイズの正確さ

犬は、人間と違って立体的な骨格をしており4本足で歩く生き物で、可動域もまったく異なります。
人の服は多少サイズが合わなくても着れる場合が多い一方で、犬の場合はサイズが合っていないと、可動域を狭めてしまったり、皮膚炎などの疾患や精神的なストレスの原因になりかねません。

ピチピチだったりブカブカだったりすると、見た目も不格好になってしまったり良いことなしです。

犬にとって服は不自然なもの

本来、犬にとっては服は自然なものではないので、できる限り「快適さ(=サイズの正確さ)」を重要視して選んであげてください。
服を着せた時に落ち着かない場合や嫌がる場合は、無理に着せない、長時間の着用を避けるなど、きちんと配慮・観察する必要があります。

事前準備|正確な採寸が失敗を防ぐカギ

正確な採寸といっても、「なかなか難しい」「なぜか毎回数値が変わる」という方も多いと思います。
しかし、正しく測れていないとサイズが合わない確率が高くなってしまうため、できる限り正確に測る必要があります。

ほとんどの犬服ブランドは、「首周り」「胸周り(胴回り)」「着丈」の3点を目安にしています。
男の子の場合は、排泄時に服にかからないか「お腹側の着丈」も測っておくと安心です。

目安体重を記載しているブランドも多いですが、ほとんど参考にならないので体重だけで選ぶのはNGです

採寸方法&ポイント

採寸する時は、必ず犬が自然に立っている状態で行います。
座っていたり、伏せている状態での採寸は正しく測れないことがあります。

STEP
首周りを測定

首周りは、「首輪をつける位置」を測ります。
測定は首周りに限らず、締め付けないよう人の指1~2本が入るようにして測りましょう。

STEP
胸周りを測定

胸周りは、「前足の付け根の後ろの一番太い部分」を測ります。
胸周りは犬服選びで最も重要なポイントです!

STEP
背丈を測定

背丈は、「首の付け根〜しっぽの付け根までの長さ」を測ります。
尻尾の付け根付近に服がかかるのが苦手な子は、少し短めにしてあげましょう。

STEP
STEP1~3を3回繰り返して平均数値を出す

同じ手順で3回測定し、平均数値を計算します。
その結果をもとに犬服を選びましょう。

ポメラニアンなどの生まれながらに爆毛のわんちゃんたちは、被毛の量を考慮する必要があります。
ふんわりとかる~く押しつぶしたくらいで少し余裕を持たせて測ると安心です。

サイズを選ぶ時の優先順位

サイズを選ぶ時は、胸周り(胴回り)を最優先として、胸周り、首周り、着丈の順に選びましょう。

サイズ選びの優先順位

胸周り(胴回り)>首周り≧着丈

胸周りを優先すべき理由

胸囲は、犬の身体の中で最も太く立体的な部分だからです。

胸囲がきついと、圧迫感を与えてしまったり前足の可動域を狭めてしまうため、ストレスにつながります。
逆に胸囲がゆるすぎると、服がずれて脱げてしまったり、ひっかかって転んだりする原因になるので、大きければいいというわけではありません。

胸周りさえ合っていれば、最悪ほかの部分が合わなくてもご家庭で手直しができますよ

このように、犬服選びにおいて「胸周りが合うかどうか」は、人間でいう「ウエストが合うかどうか」と同じくらい大事なポイントになります。
私たちもウエストがきつかったら入らない(苦しい)ですし、ゆるすぎたら脱げてしまいますよね。

採寸数値より「少し余裕をもたせる」って実際はどのくらい?

サイズ選びの際の「少しの余裕」ってどのくらい?と疑問に思う方もいると思いますが、目安としては下記の通りです。

部位余裕分の目安ポイント
首周り+1〜2cm人の指1本がすんなり入る程度。
胸周り+2〜3cm厚みのある冬服や伸縮性がない生地では3cm以上の余裕があると◎
背丈±0〜2cmしっぽに被さる長さはNG。男の子の場合は腹丈にも注意。

後述していますが、サイズ表がヌード寸法か仕上がり寸法かにも注意しましょう。

生地質&被毛量によってもサイズ感が変わる

伸縮性の有無や生地の厚み、わんちゃんの被毛の量によっても、「持たせるべき余裕」は変わってきます。
生地については、商品説明欄に記載がある場合がほとんどなので、必ずチェックしてください。

スクロールできます
高伸縮生地よく伸びるストレッチ生地であれば、少ない余裕でも問題なし。
無伸縮生地全く伸びない生地は多めの余裕が必要。
厚みのある生地防寒着は、厚みや重ね着する場合を考慮して多めの余裕が必要。
爆毛のわんちゃん被毛量が特段に多い犬種は、やや多めの余裕が必要。
※トリミングで定期的に短くすることがあるなら、短い時と長い時の2サイズ分あると安心です。

生地の厚みや伸縮性がわからない時は、お店に問い合わせてみると良いでしょう。

ブランドごとにサイズ設定が異なるので要注意

ブランドごとにサイズ設定が違う

ブランドによってサイズ設定はバラバラです。

「いつもMサイズを買っているから、別のお店でもMサイズでいいか」はNGです。
「〇〇店ではMサイズなのに、△△店ではLサイズ」なんてこともよくありますし、セレクトショップで異なるブランドの服の購入する際は注意が必要です。

ヌード寸法と仕上がり寸法に注意

意外と見落としがちなのが、サイズ表の数値が「ヌード寸法なのか仕上がり寸法なのか」です。
ヌード寸法は犬の身体のサイズで、仕上がり寸法はその服のサイズです。

必ず明記されているはずなので、きちんと確認してから選びましょう。

犬服には共通のサイズ規格がないので、ご自身でしっかりとチェックすることが重要です。

まとめ

犬服のサイズ選びは意外と難しいので、失敗経験のある飼い主さんも少なくないのではないでしょうか?
ブランドによってサイズ設定が大きく異なることも悩ましいですよね。

しかし、正確な採寸と各ポイントをおさえて選ぶと、失敗する確率がグンと下がるので、ぜひ参考にしていただけたら嬉しいです。

  • 採寸は犬が自然に立っている状態で行う
  • 一番太い胸囲を優先的に選ぶ
  • 伸縮性や生地の厚み、被毛量を考慮する
  • ブランドごとにサイズ表をチェックする
  • ヌード寸法か仕上がり寸法かをチェックする

成長期や体重の増減によるサイズの変化も気を付けたいところです。

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